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デザインをより良く作る為に必要な事〜その2〜

コラム ロゴ作成
2020.06.16
前回の記事【デザインをより良く作る為に必要な事〜その1〜】では、デザインをより良く作る為に必要な“知識”についてご紹介しました。

今回は、デザインをより良く作る為に必要な“経験”の増やし方についてご紹介します。

 

 

 

 

 

“経験”は自分で積む事ができる

インプット・アウトプットのイメージ

デザイナー初心者に足りないのは、デザインの実務経験です。

しかし、どんなにデザイナーの仕事がしたいと思っていても、実務経験が無い(未経験)となかなか採用もしてもらえないし、フリーランスで仕事をもらう事も難しいでしょう。

 

会社に入ったり個人的に依頼を受ける等、実際に“デザイン制作の現場”を経験してみないと分からない事も多くありますが、デザイン制作自体は、自分で経験を積む事が出来ます。

 

前回の記事でも述べましたが、デザイナー初心者は知識(インプット)だけではなく、それを実践する(アウトプット)事が必要です。

とにかく手を動かしてデザインを作り、経験を増やすのです。実務経験は無くとも「即戦力」になるくらいまで自在にデザインが出来るようになれば、採用や依頼獲得への道を拓く事ができます。

 

ですが、ただ闇雲に手を動かしても、デザイン上達には繋がりません。

経験を積む目的を明確にして、スキルアップを目指しましょう。

 

 

 

 

「良い」と思うデザインを“分析”してみる

観察するイメージ

身の回りには、チラシやポスター・看板、書籍や商品パッケージなど、様々なデザインで溢れていますね。

それらのデザインを見た時に、「これ好きだな。カッコいいな」と思う事があるでしょう。

その「良い」と感じたデザインについて、「何が(どんなところが)良いと感じたのか?」と、掘り下げてみた事はあるでしょうか?

 

ただ単に「良い」と感じるだけでは、デザイン上達には繋がりません。

「良い」と感じたデザインを、じっくり“分析”する事で、デザイン上達に繋がっていくのです。

 

デザインを“見る側”に立っていると気付きにくいのですが、デザイナーは必ず「見た人が、○○と感じるようなデザインにしよう」と、意図を持ってデザインしています。

デザイナーが「カッコよく見せたい」という意図を持ってデザインする場合、「どういう風にすれば、カッコよく見えるのか」という事を知識や経験で知っていて、それを基にデザインするのです。「何となく、こうした方が良い思って…」といった、曖昧な感覚でデザインしているのではありません。

 

ですので、「良い」と思ったデザインには、デザイナーのあらゆる「良いと思わせる要素」が詰まっているのです。

 

色(配色)、バランス、フォント、質感…

様々な「良い」と感じるデザイン要素を“分析”する事で、「良いと思わせるテクニック」を学ぶのです。

 

 

 

 

「良い」と思うデザインを“模写”してみる

PC作業をしているイメージ

「良い」と思うデザインの“分析”が出来たら、そのデザインを“模写”してみましょう。

デザインを模写するのは、デザイン上達法でよく紹介されている方法ですが、単に「デザインを再現する事が目的」ではありません。

 

模写は、「実際に手を動かす事で、良いデザインの感覚を掴む事が目的」です。

 

例えばフォントの強弱(フォントサイズ)や、スペースの取り方(何mmまたは何px空けているのか)、色(CMYK、RGBの数値)等、デザインをただ“見ているだけ”では、どのように作られているのか分かりません。ですが模写をすれば、それらを知る事が出来ます。

そして、「フォントの強弱はこれくらいがカッコ良く見えるのか」「スペースはこれくらい空けると丁度良いのか」「このオシャレな配色はこんな数値で作られているのか」といった、“良い”と感じさせる感覚を掴む事が出来るのです。

 

デザインには、“正解”がありません。

デザイナー初心者は基本的な知識や経験が不足している事に加え、デザインには“正解”が無いので、「デザインが上手くいかない」となるのは当然なのです。

 

デザインに“正解”はありませんが、「良い」と感じるデザインは、“正解”に近いデザインと言って良いでしょう。

その“正解”に近いデザインを実際に作ってみる事で、「“正解”のデザインとは、どんなデザインなのか」という感覚を身に付けるのです。

 

何事にも通じる事ですが、目指す先が漠然としていると、なかなか前へ進めません(進んでいるのかも分からない)。ですが、ゴールがハッキリしていると、そこに向かって進みやすですよね。

 

どんなデザインにすれば、“正解”に近づけるのか。

「良い」と思うデザインをたくさん模写して、「良い」デザイン感覚を身に付けましょう。実際に手を動かして制作してみると、色々な気付きがあるはずです。

 

 

 

 

制作物に対しての意見をもらう

様々な意見のイメージ

一人で制作していても、デザインが上達しているのかどうかが分からない…という事で、デザイン上達の方法として「作品をコンペに出して力試しする」というのをおススメしている場合があります。

「ロゴデザイン」のコンペであればデザイナー初心者でも挑戦しやすいので、応募している人も多いのではないでしょうか。

 

「コンペで力試しする」方法には、様々なメリットがあります。

 

入選や採用される事が増えれば、「デザインが良かった」という事の証明になりますし、評価(コメント)ももらえます。ですので、デザインが上手く出来ているのかどうかを、入選や採用といった形でハッキリと知る事が出来ます。

また、他のデザイナーの作品も見る事が出来るので、デザインの勉強にもなります。

「締め切り」が設けられている事で、デザインするスピードも上がっていくでしょう。

 

そんなメリットの多いデザイン上達法ではありますが、ここではあまりおススメしません。

なぜなら、入選や採用が無ければ、「デザインの、何がどうダメだったのか」が分からないままだからです。

 

入選や採用された作品と、落選した自分の作品を比較して改善点は見つかるかもしれませんが、“本当の落選の理由”が分からないと、同じ失敗をし続ける可能性があります。

「コンペで力試し」では、「デザインを良くする為にどうしたら良いのか」を、ハッキリと知る事が出来ないのです。

悩むイメージ

 

おススメしたいのは、制作物に対しての意見を“直接”もらう事です。

 

身近にデザイン関係の知り合いがいれば、ぜひ意見をもらってみてください。もし、身近で意見をもらえる人がいなければ、SNSで作品を発表してみるのも良いでしょう。

SNSで作品を発表しているデザイナーの中には、「毎日1作品」と決めて投稿している人もいます。

定期的に作品を作る事でデザインのスピードが上がりますし、発表する事で“反応”がもらえます。デザイナー歴の長い人と交流が出来れば、アドバイスをもらえる事もあります。

 

制作物に対して意見をもらうのは、とても大事な事です。

 

どんなデザインにすれば、人はどう感じるのか。

自分のデザインの良いところ(持ち味)は、どんなところなのか。

自分のデザインの課題点はどこか。

 

一人で制作・考えていてもなかなか答えは見つかりませんが、人から意見をもらえれば、すぐに解決出来ます。

時には厳しい意見をもらう事もあるかもしれませんが、ステップアップの為の「課題」だと思って取り組みましょう。

 

 

ネット上では、デザイナーが自身の経験から、色々な「デザインが上手くなるコツ」を紹介しています。

しかし、コツはあっても、残念ながら“近道”はありません。

 

ここでご紹介した事も“近道”ではありませんが、やってみるだけでデザインを良くする事は出来ます。

ステップアップを目指して、ぜひ実践してみてください。

道のイメージ
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