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【2022年】ロゴデザインのトレンドとテクニック
レトロ回帰ならどの時代の復刻なのか、はたまたどのような斬新な手法が登場しているのか。
今年はどんなデザインが注目を集めているのでしょうか?
多くの人が参考にしているのが、LogoLounge.com による考察です。
その他にも、デザイナーの間で要チェックされているのが、海外サイトGraphic Mama Blog で公開されている、 Logo Design Trends 2022 : Bringing Back the Hype for Logotype です。
今回は、多くの人が参考にしている2大ロゴトレンド情報をまとめ、その傾向とテクニックをPick Upしてお伝えしたいと思います。
■目次
-2022年 ロゴトレンドのキーワード
-2022年 注目ロゴトレンドテクニック(技法)
・アールヌーボー&アールデコ:レトロ感のあるロゴ
・自然をテーマにしたロゴ
・活気あふれるスタイルのロゴ
・立体的・筒状・マカロニスタイルのロゴ
-まとめ
2022年 ロゴトレンドのキーワード
まず、 Logo Design Trends 2022 : Bringing Back the Hype for Logotype によるトレンド予測で挙げられているのが、
・縦長、背の高いロゴ=SNS投稿やオンライン広告を意識したデザイン ・鮮やかな配色のキャンディーロゴ=鮮やかで美しいスタイル ・アウトライン型ロゴ=軽快で繊細さが特徴・モダンなイメージ ・セリフフォント・ロゴ=エレガントさが特徴・真面目でフォーマルなイメージを演出する ・小文字アルファベットロゴ=親しみやすくフレンドリーな印象が特徴 ・アールデコ風ロゴ=上品でモダンな洗練されたイメージを与える ・ネオン&ホログラフィックロゴ=暗い背景にネオン管やSF映画のような未来的なデザイン ・コミック・マンガ風ロゴマーク=コミック漫画のキャラクターなどが登場する愛らしいデザイン
以上が人気を集めるとされています。
一方、LogoLoungeは、さらに詳しく、2022年のロゴデザインのキーワードを掲げています。
・BowTies =蝶ネクタイ:三角を組み合わせたスタイル ・Uvula=一滴のしずくをイメージしたもの ・Rooters=気の根っこをイメージしたもの ・Reverse Stress=圧力を反転させたロゴ:60/70年代のレトロスタイル ・Loopers=くるりとまいたループ型が入ったスタイル ・Over Arching=ワードマークとシンボルの融合、アーチ型 ・Whiplash=アールヌーボーが起源のレトロスタイル ・Hand Dots=手書きドットスタイル ・Super Traps=新しい字系で作成されたロゴスタイル ・Pinched=銅管を折り曲げたような「つまみ細工」 ・VariRay=エネルギーと光が炸裂したスタイル ・Tight=文字間をぎゅっと狭めたスタイル ・Almonds=アーモンド型 ・Trellis=概念的メッセージを詰め込んだロゴスタイル ・Macaroni=マカロニのような形状
上記15個のキーワードでそれぞれの特徴を詳しく解説しています。
ここからは、アールヌーボーやアールデコといった両者が注目したレトロスタイル、あるいは、2大ロゴトレンド考察から、特に2022年を象徴していると思われるロゴテクニックをPick Upして実例と共にご紹介したいと思います。
2022年 注目ロゴトレンドテクニック(技法)
アールヌーボー&アールデコ:レトロ感のあるロゴ
19世紀末ごろから1940年ごろまでに流行した芸術様式がアールヌーボーとアールデコです。異なるデザインの特徴を持っていますが、このようなレトロ感あるスタイルの復活が2022年のロゴデザイン界では予測されています。
アールヌーボーの特徴&技法
・デザイン:曲線的
・モチーフ:花や植物などの有機物
・イメージ:エレガントで装飾的
アールデコの特徴&技法
・デザイン:直線的
・モチーフ:幾何学的
・イメージ:機能的で合理的、装飾性は低い
これらの特徴を備えた2022年版のロゴデザインがこちらです。
アールヌーボー的な特徴をもつロゴ
LogoLounge.com より
アールデコ的な特徴をもつロゴ
The Cheat Sheet Branding by Patrick Hamiltonより
Chinotto House by Office Hoursより
自然をテーマにしたロゴ
アールヌーボーと少し概念がかぶるのが、自然をテーマにしたロゴデザインです。これは、ここ数年確固たる地位を築いているトレンドと言えるかもしれません。
LogoLoungeがカテゴライズした、
・Rooters=気の根っこをイメージしたもの ・Trellis=概念的メッセージを詰め込んだロゴスタイル
などがこの部類に入ります。昨今よく提唱されているサスティナビリティなど、環境問題を連想させるモチーフです。テクニックとしては、例えば、気の根っこや葉脈などを、そのままの形ではなく、そこから派生させて模っていく点と言えそうです。
Rooters=気の根っこをイメージしたもの
LogoLounge.com より
Trellis=概念的メッセージを詰め込んだロゴスタイル
LogoLounge.com より
活気あふれるスタイルのロゴ
次に注目したいのが、エネルギッシュな色感覚のもの、あるいは光のバースト(爆発)を連想させるモチーフです。
これは、LogoLounge、Logo Design Trends 2022とも取り上げているのですが、イメージとしてはどちらも刺激的で、生き生きとしたスタイルをもち、人目を引くデザインという特徴を備えています。
テクニックとしては、色感覚に注目しているという点でしょう。淡いパステルカラーや鈍い色とは異なり、商品やブランドロゴを目立たせるはっきりとした色使いが特徴です。
VariRay=エネルギーと光が炸裂したスタイル
LogoLounge.com より
エネルギッシュで鮮やかな配色のロゴデザイン
WE logo by Ludmila Shevchenkoより
Wiserr by Omniumより
立体的・筒状・マカロニスタイルのロゴ
マカロニの形状=筒状のものというイメージです。このデザインの特徴は、シンプルながら遊び心が垣間見られる点ではないでしょうか。
LogoLounge.com のカテゴライズでいうところの、
・Pinched=銅管を折り曲げたような「つまみ細工」 ・Macaroni=マカロニのような形状
がまさにこのタイプです。
一方、 Logo Design Trends 2022 ではこの筒状について、ネオン管に喩えたロゴデザインの流行を予測しています。
派手な色を配したネオン管デザインは、80年代風のデザインの復刻のように見えます。
上記のPinchedやMacaroni同様、筒状スタイルのロゴのテクニックは、単純な管の重ね合わせのように見えて、その実、緻密に組み合わせを考えている点です。親しみやすさや躍動感を見るものに与えるのも特徴と言えるでしょう。
Pinched=銅管を折り曲げたような「つまみ細工」
LogoLounge.com より
Macaroni=マカロニのような形状
LogoLounge.com より
筒状をネオン管に喩えたロゴデザイン
Karao Logo Animation by Tistioより
The Neon Side of the Moon by Dmitry Lepisovより
まとめ
いかがでしょうか。レトロ感あるものの最新版から、環境への関心を想起させるもの、エネルギッシュで発光を連想させるもの、そして単純なマカロニ=筒状の変形によるシンプルかつ親しみを与えるもの。これが2大ロゴトレンド予測サイトをまとめてみた結果と言えます。
これ以外にも、SNS投稿やオンライン広告を主眼にした縦長なデザインやアーチ型のデザインなど、現代のガジェット事情を鑑みたものがトレンド入りしています。
2022年のロゴデザイン予測は、環境問題やSNSの台頭を視野にいれている、過去の年代のデザインモチーフを進化させるというものが多いように見受けられました。
各デザインの特徴やテクニックを活かして、流行るロゴデザイン作成に挑戦してみてはいかがでしょうか?
参考文献
【[Logo Lounge] 2022 Logo Trend Report】
【[Graphic Mama Blog] Logo Design Trends 2022: Bringing Back the Hype for Logotype】
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